学校から帰宅した僕は少し経ってから母と兄とともに家をでた。

母は保育所まで妹を迎えに、

兄と僕は近くのスーパーまでお使いに。

確か牛乳を買ってきてだったと思う。

母とは途中まで同じ道だったからいっしょに行き、

近所では大きめな道路の信号のところで別れた。

信号は赤だったのでしばらく待っていた。

僕は急いでお使い終わらして早く帰ってテレビが見たかった。

青になるのをまだかまだかと待ちわびて青になった瞬間

走り出し、一歩目を踏み出したか

という時に

兄の

「まだ!」って声がした。

と思った次の記憶があるのは

仰向けで倒れているぼく。

どこに倒れているのかと思ったら車道より

一メートルくらい後ろの歩道に倒れている。


なぜに?

何が起こった?

理解できなかった。


なんか人が集まってきている模様!

知らないおばちゃんが

「大丈夫?」

ってかなり心配した声で駆け寄って

「救急車誰か呼んで!」

って叫んでいる。


僕は「なにがあったんですか?」

と聞いた。

「バイクにぶつかったんやん!ぶつけた人行ってもたけど

いろんな人見ているからすぐ見つかると思うけど…」

ってそうなんやって感じでした。


実感なし

痛いところなし

ぶつかった記憶もなし。


ふらっと立とうとしたら

そのおばちゃんに後ろからつかまれた

「じっとしときなさい!」

「は〜い」って感じでさ。
じっと膝枕状に寝かされていて

瞬きすると右目がシャボシャボする。

何やねんって触ると


や。


パニックにはならずに冷静にやと。

あ!やっぱ事故したのねと。


そんな冷静な僕を後ろで押さえつけながら

膝枕してくれているおばちゃんは

俺より慌ててるようで

「あの横にいた子はどこにいったん?お母さんは?」

ここも冷静に

「兄です、近くにいないですか?

母はそこの近くの保育所に妹迎えに行ってます。」

とでおばちゃんが

「お兄ちゃんいるー?」

って聞いてる。

が返事なし。


ここは冷静な俺も

「兄ーー!冷たいぞ!」

と心の中で叫んだど。


まあ兄は母を呼びにいってたんやけど、

母たちがくる前に救急車到着。

このときもおばちゃん、救急車の人に説明してくれて、

救急車に乗る時にはすごい心配してくれていて…

あの時は本当にありがとうございました。

顔も覚えてなくお礼も出来ませんが、すごい感謝してます。






救急車に乗るとまず

「ぼく、名前は?」

「住所は?」

と聞かれ、普通に答えると、

「意識正常」とか言ってはりました。


そんなしていると母たちが着いたらしく、

出発!

ピポピポってサイレン流しながら走ってます。

いつも遠くから聞いているサイレンを間じかに

聞きながら寝転んでいるのはなんか

おかしくて笑みが出そうだった。

母はあまり話さなかった。

兄も妹も。

その静かな車内やねんけど


揺れすぎ!

揺れるのいいけど体固定してよ!

ワンボックスカーの荷物のとこに

寝かされて車は全力疾走してるんよ。

転げまわれるですけど。

寝ていたら体支えれないし。

ほかの人の救急車体験記を読んでもそんな感じやってんけど、

今は改善されてるんでしょうか?


そんなこんなで病院に到着。

まずは検査される。

どうやら、瞼の裏を切っているらしい。

瞼の裏を縫った。でも麻酔はされなかったらしい。

そういや「メス」とか聞こえたし、

がしゃがしゃやっていたな。

奄美に続きまたもや麻酔無し。

そんなもんなんかね…

全然痛くナイねんけど…

タンスに小指ぶつけた方が何倍も痛いねんけど…

ほんで至って冷静。

付き添ってくれてる看護婦さんとか

めっちゃこれまた励ましてくれるねんけど

「大丈夫やからね、怖くないからね、そばにいるからね」

っていやホント大丈夫っす。


母と説明受けるときも医者から

「すごい落ち着いている子でスムーズに出来ました。

すごいですね」

っていわれた。

いやあ〜それほどでも…


なんかもう手術?終わったみたいやから、

寝ころばされていたベットから降りて歩いてみた。

じっとしとくの嫌い、

ふらふらするのくせみたいやね。

歩いてみると

どうやらあしもけがしていたらしく痛たたた。

でも何とか歩ける。

でもやっぱ痛いっかもかも、ってやってたら

「うわ!歩けてるやん?

足の方の治療もしないといけないと思ってて、

入院と考えていたけど大丈夫そうやね。

今日は帰って又明日来てください」


って嘘!?

足治療してよ!

入院大嫌いやけど今回は仕方ないかなと

思っていたのに!

ふらふらっとして歩けてしまったから帰って良いか…

     どうやら大けがには強くできてるらしい、肉体的にも精神的にも